こんにちは。ハートマス健康経営アカデミー代表の行政書士、小野馨です。このページをご覧になっているあなたは、きっと「健康経営優良法人」のロゴマークが、本当に資金調達やコスト削減に繋がるのか、その**費用対効果（ROI）**をシビアに見極めたいと思っている経営者か人事担当者でしょう。ただ「社員の健康のため」という精神論だけでは、決して経営は成り立ちませんよね。
私自身、行政書士として多くの企業の助成金申請や融資優遇に関わってきた経験から断言します。この認定は、融資の金利を下げ、採用コストを大幅に削減できる、最も実利的な経営戦略の一つです。特に中小企業にとっては、その費用対効果が非常に高いのです。この記事では、健康経営優良法人の認定が、あなたの会社の財務にどのようなプラスの影響をもたらすのかを、具体的な優遇制度や資金調達術を交えて徹底解説します。
- 認定取得による銀行融資の金利優遇の実態がわかる
- 活用できる助成金や補助金への具体的な繋げ方がわかる
- 認定がもたらす長期的な費用対効果（ROI）の計算方法がわかる
- 融資・助成金獲得に向けた実践的な申請戦略がわかる
健康経営優良法人の金融・資金調達メリット
このセクションでは、経営者の方が最も知りたい「お金」に関するメリットを深掘りします。認定マークは、単なるPR用のバッジではありません。それは、金融機関や行政があなたの会社を「安定した優良企業」と評価するための、強力な**「信用証明書」**として機能します。
認定で優遇される融資制度と金利の種類
「認定を受けると融資に有利になる」という話は本当ですが、その仕組みを理解しておくことが大切です。優遇措置は、主に二つのルートで提供されています。
1. 地方銀行・信用金庫の独自ローン
多くの地方銀行や信用金庫が、健康経営優良法人向けの専用ローン商品を提供しています。これらのローンの最大の特徴は、一般的な事業性融資と比較して金利が優遇されることです。優遇幅は金融機関によって異なりますが、0.1%〜0.5%程度優遇されるケースが多く見られます。これは、銀行側が「健康経営に取り組む企業は、離職率が低く、生産性が安定しているため、貸し倒れリスクが低い」と判断しているためです。融資額が大きければ大きいほど、この金利優遇によるコスト削減効果は絶大です。
2. 公的機関の評価向上
日本政策金融公庫などの公的機関からの融資においても、認定企業であることは審査上のポジティブな評価材料になります。特に、創業融資や事業拡大時の融資において、融資担当者に「この会社は将来性があり、人を大切にしている」という信頼感を与えるため、審査がスムーズに進みやすくなります。
行政書士からの提言：融資を最大限活かすコツ
融資の相談に行く際、ただ認定マークを見せるだけでなく、ストレスチェックの集団分析結果や健康投資のROI算出データを一緒に提出すると効果的です。これは「私たちは感覚ではなく、データで経営管理をしています」という強力なメッセージになりますよ。
地方銀行や信金が優遇する具体的な融資事例
具体的な融資事例を知ることで、認定の金銭的メリットがより明確になります。多くの金融機関は、健康経営優良法人の認定を**CSR（企業の社会的責任）**の文脈ではなく、融資リスク低減の手段として捉えています。
特定の金利優遇プランの仕組み
例えば、ある地方銀行では、認定企業向けに「健康サポートローン」という商品を展開し、認定マーク取得で店頭金利から0.3%を無条件で引き下げるサービスを提供しています（具体的な金利は時期により変動するため、最新情報は銀行にご確認ください）。これにより、仮に5,000万円を融資する場合、トータルで数十万円から数百万円単位の利息負担が軽減されることになります。この金利優遇は、純粋な財務上のメリットと言えるでしょう。
融資の「通りやすさ」への影響
さらに重要なのは、金利だけでなく、融資の「通りやすさ」です。中小企業が融資を受ける際、金融機関は必ず非財務情報（人的資本）を精査します。離職率が高い、労使間のトラブルが多いといった情報はマイナス評価ですが、健康経営優良法人認定は、これらのネガティブ情報を打ち消す強力なプラス評価として機能します。「人を大切にする企業は、潰れにくい」というのが、金融機関の共通認識になりつつあるからです。
助成金申請時に加点される仕組みと活用法
助成金や補助金は、返済不要の資金として、中小企業にとって非常に魅力的な制度ですが、採択されるためには競争を勝ち抜く必要があります。健康経営優良法人の認定は、この競争において**「隠れた加点要素」**となることがあります。
競争に勝つための「加点戦略」
厚生労働省系の助成金や、一部の経済産業省系の補助金では、**「健康経営に取り組んでいるか」**が審査項目の加点対象、または必須要件として組み込まれているケースがあります。例えば、「働き方改革推進支援助成金」や「業務改善助成金」など、労働環境の改善を目的とする助成金においては、健康施策の有無が採択の可否を分けることが少なくありません。
豆知識：助成金活用の二重メリット
健康経営優良法人の認定に必要な施策（例：ストレスチェック、研修）の実施自体が、キャリアアップ助成金や人材開発支援助成金の対象項目と重なる場合があります。つまり、認定を目指すことで、認定マークというメリットと助成金という資金の二重メリットを得られる可能性があるのです。
助成金の最新情報は常に更新されていますが、どの助成金が適用されるか、行政書士である私に相談いただければ、御社の状況に合わせた最適な活用プランをご提案できます。
この助成金に関する情報は、厚生労働省の公式情報で随時確認してください。 （出典：厚生労働省『雇用・労働』関連の助成金情報）
公共調達や入札で加点される具体例
特定の分野で行政や公的機関との取引が多い企業にとって、健康経営優良法人の認定は、安定的な事業基盤の確保に直結します。
行政との取引における優位性
国や地方自治体の**公共調達（入札）**では、価格だけでなく、企業の信頼性やCSRへの取り組みが評価される「総合評価落札方式」が採用されることが増えています。この評価項目の中に、「健康経営の実施状況」や「健康経営優良法人の認定有無」が加点対象として組み込まれている自治体が実際に存在します。特に、警備、清掃、ITサービスなどの分野で顕著です。
これにより、入札の際に競合他社と価格が同等だった場合でも、認定マークの有無が落札の決め手となる可能性があります。これは、認定という非財務情報が、直接的に企業の売上に貢献する、最も分かりやすい例の一つでしょう。
費用対効果（ROI）を計算する際の注意点
健康経営優良法人の認定は、単なる支出ではなく「投資」であると繰り返しお伝えしていますが、その投資が本当に利益を生んでいるかを経営者に説明するには、**費用対効果（ROI：Return on Investment）の算出が不可欠です。健康領域のROIは、通常の事業投資と異なり、「損失の回避額」**も利益に加味する必要があるため、計算が複雑になりがちです。
健康投資におけるROIの定義と計算式
健康投資におけるROIは、（健康投資によって得られた利益 - 投資額） ÷ 投資額で表されます。ここでいう「利益」とは、単に売上が上がることだけでなく、**「損失が減ったこと」**を指します。特に中小企業では、以下の損失回避額がROIの大部分を占めます。
- プレゼンティーイズムの改善額： 不調者が定常的に抱える生産性低下の改善額。これが最も大きなリターンになることが多いです。
- アブセンティーズムの減少額： 病欠・休職による損失額の減少。
- リテンション（定着率）改善による採用・教育コストの削減額。
ROI算出の肝は「プレゼンティーイズム」
健康投資のROIは、医療費の削減よりも、**プレゼンティーイズム（出勤しているが不調でパフォーマンスが落ちている状態）**の改善によって大きく向上します。健康経営は、社員を休ませるためでなく、パフォーマンスの最大化のためにある、という意識を持つことが重要です。
算出には専用のツールやアンケート（WHO-HPQなど）が必要ですが、まずは**「ストレスチェック後の相談件数」「有給休暇取得率の変化」「離職率の変化」**といった具体的な指標を追跡することから始めてみましょう。数値データに基づいて施策の評価を行うことで、認定後の継続的な改善（PDCA）が可能になります。公的な機関からもROI算出ガイドラインが出ていますので、それらを参考に進めるのがおすすめです。
健康経営優良法人認定に向けた具体的な準備と実践
認定を目指す「意義」が分かったところで、次は具体的な「How to（方法）」です。ここでは、特に中小企業が陥りやすい落とし穴を避け、スムーズに認定を取得し、さらにその後の企業成長に繋げるための戦略をお伝えします。このセクションは、認定を確実に取るための実践的なマニュアルとして活用してください。
認定後に融資審査で重視される非財務情報
前述の通り、認定マークは融資に有利ですが、認定マークさえあれば無条件で融資が通るわけではありません。金融機関は、その認定の**「中身」**を精査します。特に重視されるのは、**非財務情報（人的資本）**の中でもデータで裏付けられた情報です。
金融機関が見る「信頼性」の証明
- 離職率の推移と業界平均との比較： 認定取得後も離職率が低下傾向にあるか。
- ストレスチェック集団分析の結果： 部署ごとのストレスの偏りや、経営層がストレス対策に真摯に取り組んでいるかの姿勢。
- エンゲージメントスコア（eNPS）： 従業員の会社への愛着や貢献意欲が数値化されているか。
これらの情報は、金融機関にとって**「この企業は人手不足の時代にも、安定的に優秀な人材を確保し、生産性を維持できる」という判断材料になります。単に健康診断を実施した、という形式的な情報ではなく、「データに基づいた組織マネジメント」**を行っていることが、融資の成功率を高める鍵になります。
私が提供するハートマス研修では、心臓の鼓動パターンから**「心の安定度」を数値化し、社員のパフォーマンス向上を支援します。このように、目に見えないウェルビーイングを科学的なデータ**で裏付けることが、金融機関への説得力を格段に高めるのです。
助成金の種類に合わせた施策導入のポイント
助成金は「健康経営優良法人になるためのコスト」を補填してくれる非常にありがたい存在ですが、助成金にはそれぞれ**「目的」**があります。その目的に合った施策を導入することで、助成金を受け取りやすくなります。
助成金と施策の最適な組み合わせ
例えば、**「人材開発支援助成金」**は、社員のスキルアップやキャリア形成のための研修が対象です。これを健康経営に結びつけるには、「ハラスメント防止のための管理職向けラインケア研修」や「自己肯定感を高めるセルフケア研修（例：ハートマス）」といった、心身の健康と業務遂行能力が連動する研修を導入するとスムーズです。
また、**「業務改善助成金」は、生産性向上を目的としています。ここでは、健康経営の一環として「業務負荷の偏り解消のためのジョブローテーション」や「休憩スペースの改善」といった施策が有効です。助成金申請は複雑な手続きを要しますが、成功させるには「施策→結果→助成金の目的達成」**という論理的なストーリーが必要不可欠です。このストーリー設計こそ、行政書士の得意とするところです。
認定取得の専門家（行政書士）に依頼するメリット
「健康経営優良法人」の認定は、申請書類の作成、体制の整備、証拠資料の整理など、膨大な事務作業が発生します。本業で忙しい中小企業の経営者や人事担当者が、この作業に貴重な時間を割くのは、最も避けるべき非生産的な行為です。
行政書士が担う「確実性」と「効率」
私に依頼いただく最大のメリットは、以下の3点です。
行政書士活用の3つのメリット
- 煩雑な申請手続きからの解放： 毎年変わる要件や複雑な記入項目をミスなく、最新の形で提出できます。
- 法務リスクの最小化： 健康宣言や規程類が、法令（労働安全衛生法、個人情報保護法など）に適合しているかをチェックできます。
- 認定後の継続的なサポート： 認定取得がゴールではなく、次年度の更新や、より上位の「ブライト500」を見据えた体制のアドバイスが可能です。
社長には、書類仕事ではなく、**「どうすれば社員がもっと活き活きと働けるか」**という、本来の経営戦略に時間を使っていただきたい。私達専門家は、そのための時間と安心を提供する存在だと考えています。
認定制度の最新動向と2025年の変更点
この制度は毎年見直しが行われており、2025年の認定に向けても、評価項目が進化しています。大きな流れは、**「取り組みの有無」から「データの活用と効果の実証」**へとシフトしている点です。
評価の厳格化とデータ活用の重要性
今後は、ストレスチェックの実施や健康診断の受診率といった「項目を埋めたか」という形式的な評価から、「集団分析の結果に基づき、どのような改善を行い、その結果、離職率や生産性はどのように変化したか」というPDCAサイクルの実行がより厳しく問われるようになります。
特に中小企業においても、非財務情報の開示が求められる動きは強まる一方です。これに対応するためには、単なる外部委託だけでなく、** HeartMathのような科学的な計測ツールを導入し、客観的なデータ（心身のコヒーランス状態など）をもって施策の効果を実証**することが、認定を継続し、さらに上位のブライト500を目指すためのカギになります。
最新の認定基準の詳細については、公募要領が発表され次第、速やかに確認し、御社への適用をご提案します。最新の情報と対策を把握することが、成功への最短ルートです。
融資・助成金獲得に向けた申請の注意点
資金調達を目的とする場合、通常の認定申請とは別に、**「金融機関が求める情報」**を意識する必要があります。
金融機関提出資料の「見せ方」
認定申請自体はMETI向けですが、その後の融資審査では、健康経営が御社の「返済能力」にどう貢献するかを説明しなければなりません。提出資料には、健康投資によるROIの概算、そして「従業員の協力体制」や「社長のコミットメント」を明記することが重要です。
また、助成金申請は、期間厳守と書類の正確性が全てです。行政書士の介入は、この「正確性」と「期限」を担保するために最も有効であり、結果的に資金調達の成功確率を飛躍的に高めます。
健康経営優良法人認定の費用対効果まとめ
健康経営優良法人認定は、単なるコストや手間ではなく、未来の会社を強くする戦略的な投資です。特に中小企業にとっては、融資の優遇や優秀な人材の獲得という、非常に大きなリターンが見込めます。
認定制度の準備は、**経営者が一人で抱え込む必要はありません。**行政書士として、煩雑な書類作成や体制整備のサポートをいたしますし、ハートマスの専門家として、制度の中身（社員の活力）まで責任を持って充実させることができます。
まずは、御社の現状の課題を無料相談で聞かせてください。そこから、最適な認定取得へのロードマップを描き、ともに「黒字体質の幸せな会社」を目指しましょう。
※本記事の内容は一般的な情報提供であり、助成金や融資の採択を保証するものではありません。正確な最新の情報や法的判断については、所管の省庁サイトをご確認の上、必ず専門家にご相談ください。